食後、お子さんに蕁麻疹を認めた時に真っ先に思いつくのは食物アレルギーではないかと思います。
その際、最も疑わしいのは初めて与えた食材です。
食物アレルギー診療では特に「病歴」を重要なので、我々が最も知りたい情報は「アレルギー症状を認める数時間以内に食べた食材の詳細な情報」です。
- 疑わしい食事が加工品なら、加工品に含まれる情報を得る為「食品表示」の情報
- 疑わしい食事がご両親の作った食事の場合は、料理名だけでなく使った食材だけでなく調理方法までの詳しい情報
食物アレルギーは年齢によって発症する食材が異なるので、お子さんの年齢によって詳細な食材の情報から、可能性が高い食材を中心に採血検査を行います。
尚、採血検査できるアレルギー検査は13項目までなので、疑わしい食材が多い時には検査する項目を厳選する必要があります。
ただ、この時に詳しい病歴がわからないと、採血項目が絞りきれず見当はずれの食材の採血してしまうかもしれません。
特に病歴が重要なのはご両親が作った食事の場合です。
例えばゆで卵白は元々食べることができた幼児が親子丼で初めて鶏肉を食べた場合、疑わしい食材は初めて食べた鶏肉でしょうか?
実は、我々専門家が真っ先に疑うのは鶏肉ではなく、親子丼における鶏卵の加熱具合がどうだったか?という点です。
分かりやすいような簡単な症例を挙げてみましたが、実際に診断に難渋していた症例でも詳細聞き取った情報がきっかけで解決する場合も少なくありません。
また、症状を認めてから受診までに時間が経てば経つほど、その時の詳しい情報を後から思い出す事が難しくなります。
その為、メモや携帯の写真に必要な情報を残しておくと良いでしょう。
初めて受診される際は、是非これらの情報を持参していらしで下さい。
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