普段の子どもの話題から離れ、本日は大人の食物アレルギーに関する内容です。
食物アレルギー診療ガイドラインには「新規発症の原因食品」というグラフが掲載されています。
著作権の関係でこちらを参照下さい。
(https://www.jspaci.jp/allergy_2016/chap03.html)
そこには20歳以上の、新規発症アレルゲンとして1.小麦、2.魚、3.甲殻類、4.果物が並んでいます。
私は成人の食物アレルギー科医ではありませんので、「なぜ成人が食物アレルギーを発症するか」に関して、さっぱり分かりません。
ただ、私自身エビアレルギーを大人になってから発症しているので、「どのように発症したか」について記述する事は出来ます。
私の背景ですが、乳幼児期はアトピー性皮膚炎を認め、定期的に皮膚科で当時謎の光による治療(今は紫外線療法を受けていたのだろうと理解しています)を受けていました。
その後、小学生高学年頃にはアトピー性皮膚炎は自然と寛解しました。
他に食物アレルギーや花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)はありませんでした。
そんな私がエビを摂取した際に違和感を覚え始めたのは、高校生の頃でした。
盆だったか、正月だったか母の実家でお寿司を食べている時、甘エビを食べると口腔内に違和感を感じ、同様のエピソードはエビの刺身やお寿司を食べる度に感じていました。
一方、エビは元々大好きで生のエビ摂取後の違和感を認めてからも、エビ天やエビフライ、エビグラタンなど加熱されたエビは普通に食べていました。
その後も、刺身やお寿司のエビを食べる時だけ、違和感を感じるため自然と避けるようになりました。
月日は流れ、成人してからは徐々に加熱されているエビも、口腔内に違和感が出るようになり、咳や軽度の呼吸苦を感じ始めた頃、食物アレルギーではないかと疑うようになりました。
最終的にアレルギー研修中に感作(採血における反応)を確認し、自分で確定診断をつけました。
上記の経験から、分かったことがあります。
それは、
- 成人の食物アレルギーは定期的なアレルゲンの摂取が耐性獲得に関係しない可能性がある
- 時間の経過と共に症状が悪化する事がある
- 採血して診断まで至らなくても、自分で気をつける事が出来るので日常ではあまり困らない
- 一生エビは食べれない(エビアレルギーが治らない)気がする
これらのことを自分の体を通して、感覚的に理解しました。
正直にいうと、乳幼児期に発症する食物アレルギーとは全くの別物と思っています。
勿論、私の経験と全く異なるご意見の方もいらっしゃるかと思います。
その為、今回の私の記事が全ての成人アレルギーに通じるかは、全く持って分かりません。
ただ、同じように成人になって食物アレルギーを発症し、困っている方のなにがしかの助けになれば幸いです。
ではまた次の記事にて
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