食物アレルギーを持っているお子さんは、時折主治医の先生から負荷試験をやりませんか?と提案があるかと思います。
どれくらいアレルゲンが食べれるのか知りたかった方は、「待っていました!」というかもしれません。
一方、過去に強いアレルギー症状を経験した方は、負荷試験をやりましょうと言われてもあまり気乗りしないかもしれません。
実は、どちらの場合も必要に応じて専門医は負荷試験を提案しているのです。
この二つの例では負荷試験における「目的」がそもそも違うのです。
食物アレルギーのガイドライン2016では大きく2つの目的があるとされています。
ただ、個人的には以下の3つに分かれるかなと感じています。
- 採血は陽性だけど、食べたことがない食材に対して行う診断目的の負荷試験
- 過去にアレルギー症状を認めた食材に対して、どれくらい食べれるか安全性を評価する目的の負荷試験
- 過去にアレルギーを認めたかどうかに関わらず、どれくらい食べたら症状が出るか危険性を評価する目的の負荷試験
- は比較的イメージがしやすいかもしれません。
例えば、1歳で鶏卵アレルギーが判明した際に、一緒に採血したピーナッツの数値が陽性だった場合などに、そもそもピーナッツに対してアレルギー反応が出るかをみる負荷試験です。
2. の場合は、以前はアレルギー症状を認めていた食材でも、定期的な外来通院で採血の数値が下がってきた
アレルギーが良くなっている(耐性獲得)している可能性があるので、現在どれくらい食べれるか評価する為に負荷試験を行います。
3. が一番イメージしにくいかもしれません。
例えば、以前は軽い症状しか認めなかったピーナッツの数値が、徐々に高くなってきたりして以前より重症になっている可能性を疑う場合
つまり、エピペンを持つ必要があるか?や、保育園や幼稚園・小学校での対応をより厳しくする必要があるかなど、「命」を守るための負荷試験となります。
もし負荷試験を提案された時に、何のために行うのか分からない場合は上の3つについて、主治医の先生にに確認しても良いかもしれません。
本日は以上となります。
ではまた、次の記事にて
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